気付けば今年の5月頃に日本語化が来ていたPathfinder:Kingmaker。
テキスト量が膨大すぎて日本語化は絶望的では…?と言われていたこのゲーム。
なんと日本語化したのは大体ボッタクリ価格の日本語化を出してヘイトを稼いでいるDMMでなんとも太っ腹な事にSteam版のPC版にも提供。翻訳の質も良くよくもまぁこれだけのものを日本語化したなぁという感じです。
このゲームは「Pillars of Eternity」や「Divinity Original Sin」シリーズのような所謂アイソメトリック型RPGです。
日本語化しているのに気付いたのを機会にクリアまでプレイしました…クリアまでなんと130時間。
残りの20時間は色々海外でビルドを探したり、ビルドを失敗して第二章まで進んだのを最初からやり直した時間です。
実績「The Story's End」がゲームクリア実績ですが、なんとクリア率は驚きの7.8%…。
…と言っても、同じタイプの「Pillars of Eternity」はクリア率が15%。「Divinity Original Sin」で10%と、ゲーム自体が複雑で長すぎるため、途中挫折者はかなり多いようです。
正直なところの感想を言うと、ゲームを進めていくと王国運営フェイズというシュミレーションゲームみたいなパートがあるんですが、「これ、本当に必要?」と思わざるをえないひどいものでした。
一番下の難易度でプレイしてクリア直前の画像。本当にギリギリ。
とにかく毎回イベント起こるたびに画面を毎回切り替えて確認する必要があるため、その度に長いロード地獄。
加えて色々嫌がらせとしか思えないシステムばかりでまさに蛇足としか言えないものでした。具体的にはまともに運営しようと思ったら全然資金が足りないため、冒険パートで稼いだお金をほとんどすべて費やす必要がある事。王国に被害を起こすイベントが多発して対応しようにも全然人員が足りずに被害起こりまくる。イベントに対応できる大臣が決まっていて、いくら手の空いた大臣がいても対応できないイベントは遊ばしておくしかない(そして特定の大臣ばかり集中してイベントが起こって対応しきれない)。有利なイベントであっても馬鹿ほど低い成功率でまともに成功しない。毎回確認の度にロード地獄。
と言うふうにとにかく酷い。難易度最低でも酷かった。そもそもの問題として、達成感を感じる要素が無かった。正直王国運営は削除してしまったほうが面白いゲームになったと思います。
王国運営でない従来のゲームの方は、なかなか面白かったです。戦闘の難易度はノーマル、リアルタイム操作のみでクリアしました。
こちらは期待通りのなかなかの歯ごたえでした。ただし、かなりネットで色々調べて構成したPTでいい感じ。つまり適当に作ってしまうとクリア不可に近いかも。
しかしゲーム内容にツッコミどころ多いのも事実。
常に「とりあえず相手を殺す」という鬼畜選択肢がほぼどこでも出るのは良いとして、仲間NPCとの会話に常に「邪魔だ去れ」(もちろんNPCは居なくなってしまう)という選択肢が存在しており、仲間クエストをこなしていい感じになっていても常にトップに表示され続ける。どう考えても操作ミスで仲間が去る以外に必要性がなく、開発者馬鹿じゃないのとしか言えないんですが…。
とにかく技能判定が厳しく、主人公はカリスマ重視のパラディンで交渉関係スキルに全振りしていたにも関わらずまともに成功する方が少なかったです(直前セーブ&ロードで何度もトライでクリア)。他の判定に関しても以下同文。極振り成長させていても成功しないほうが多いのは如何なものかという感じでした。
他には酷いところでいうと、ゲーム終盤で仲間NPCが問答無用で永久退場。これは流石にRPGにおいてタブーみたいなもので、これはやっちゃいけないだろうというもの。100時間以上に及ぶプレイのスタメンメンバーだっただけに、突然の永久退場には呆気に取られました。
次に対応がわからないと詰む雑魚集団。
ワイルドハントという敵ですが、とにかく1ラウンド毎に恐怖と行動不能オーラを発生させて味方を行動不能にしてなぶり殺しにしてきます。
この行動不能は麻痺なので「フリーダムオブムーブメント」の魔法をかけておく事で対策できますが、この事はゲーム中では教えてくれないので、自力で気付くかネットで調べないと詰みます。
最終決戦では、ラスボスがわざわざこちらのバフを全消ししてからワイルドハントを多量に出してくるので、もれなくフリーダムオブムーブメントを隙を見てかけ直さないとなぶり殺されます。
という風に、ちょっと開発陣の頭の悪さが過ぎるゲームでした。
他にも
こんな場面に遭遇して
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( ゚д゚) |
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>> T
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(゚д゚)彡 |
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>> T
ってなったり。
とにかくバランスが酷かったです。
味方もあらかじめ用意されている仲間より、傭兵で雇って作ったほうが強くて便利だったり。特にペットを持たない前衛系は全員ハズレと言っていいほど。殴りに行っていいのはACの高いタンクと放置しても良いペットだけで、中途半端なアーマークラスの前衛火力は貴重なヒールを一人で独占するお邪魔キャラになります。タンクとペット以外は全員弓かクロスボウが良いです。
あとはペット職が沢山いるかいないかでかなりゲームの難易度が変わります。ペット多いと所持可能重量も増えて更に楽になります。
アーマーもD&DというTRPGのシステムのため、フルプレートでも裸でも攻撃を食らったときのダメージは同じというものがあります。攻撃判定は回避するかどうかだけで食らったらダメージは一緒です。
所謂タンク装備であるフルプレートの重装備とタワーシールド装備では回避率が頭打ちになり、終盤では重装甲ではまともに回避できなくなり、逆にほぼ裸(ローブ)の方が防御率が伸びるという奇妙な現象があります。
主人公もレベル14あたりで重装備ではアーマークラス(AC)が頭打ちになってステータス振り直しをして回避パラディンになりました。
ラスボス直前の主人公。惜しくもレベル20にならず。有料DLCは1つだけだったので、全部入れてクリアすれば20届くのかな?という感じ。
実際の戦闘中は色々修正が入ってアーマークラスは70超えます。
人間でなく他種族なら実際のアーマークラスはもっとあがります。
そんなこんなでこのゲームどうなの…と思いながらもようやくクリアしました。あまり勧められるゲームではないような気がします。